格ツク最強理論


「食べず嫌い、していませんか!?」
紹介ゲーム:アイ舞ミー
 ゲームの好き・嫌いについて考えていきたいと思います。食べ物に好き嫌いがあるように、人の性格に合う合わないがあるように、当然ゲームについても好き嫌い、合う合わないがあって当然だと思います。まして、制作者の意図やゲーム感、世界観などが表現しやすい格闘ゲームともなれば、その「味」「性格」も露骨に変わるでしょうし、それに対しての好き嫌い、合う合わないも大きいと思います。

アーケードゲームの話になりますが「メルティブラッド〜アクトカデンツァ〜」というゲームがあります。とある同人ゲーム(私にはいまだに「同人ゲーム」というものの定義はよく分かりませんが)の格闘ゲーム化でその最新版がアーケード化されたということです。ところがインターネットなどで調べてみると、原作がどうだとか同人がどうだとか様々な理由で、敬遠してしまっている方が多いように感じます。そういうものを見た後だと、自分自身も初プレイにしり込みしてしまっていたのですが、思い切ってプレイしてみたところ、自分にしてみれば一つの新作格闘ゲームで、かなり楽しませてもらっています。アーケードゲームでもうひとつ「カオスブレイカー」というゲームがあります。このゲーム、私のよく行くお店ではとにかくプレイ人口が少なく、新作状態だった時期でも高確率で空席でした。ここまで放置されていると自分自身も「これ面白くないのかな?」と敬遠しがちになっていたのですが、いざ思い切ってプレイしてみると、いろいろなシステムがあって結構楽しめました。両方に共通して言えたことは「思い切ってプレイできたか」どうかで、楽しみを味わえたか味わえなかった かの分かれ道になったと思います。見た目や前情報だけで判断して敬遠してしまっていたら、ちょうど食べ物でいうところの「食べず嫌い」をしてしまっていたら、この楽しさを逃してしまっていたのです。

格ツク作品に話を戻します。格ツク作品はほぼ全て「自分の思うように作れる」ので前述した、ゲームの「味」「性格」というものの特徴は、ある意味ではアーケードゲームよりも強く出る、強く出せると考えています。当然そこには好き嫌い、合う合わないが発生すると思います。そして自分自身が見てきた格ツク作品の中で、もっとも好き嫌いが分かれそう、もっとも味や性格が濃い作品が、この「アイ舞ミー」ではないかと思うのです。格ツク作品では5本の指に入るくらい有名なゲームなので、ご存知の方も多いと思います。

「2D美少女チラリズム格闘」この肩書きの時点でかなり「濃い」です。さらにホームページに書いてある注意書き群、これを見るだけでも濃さが伝わってきます。自分自身も最初この肩書きを見たときにはダウンロードをためらいました。しかし斬さんのページの掲示板等をよく見ていると、コンボが紹介されていたり、攻略ページが立ち上がったりと「格闘ゲームとしての部分」で高い評価を受けているのが分かりました。攻略ページが立ち上がるというのはよっぽどすごいゲームなんだろうと思い、先の先入観を全て捨てて思い切ってプレイしてみることにしました。プレイして一番感じたのは「格闘ゲームとしてのレベルの高さ」でした。簡単なコマンド、ガンガン当たる攻撃、つながるコンボ、流れるようにあふれ出るヒット数、ストレスを感じない操作性、どんどんたまって使っていける超技、新鮮な気持ちで挑めるキャラ性能差(キャラごとに違った戦術が組める)などなど、格闘ゲームの多くの要素において、プレイヤーが爽快感を感じられるように作られていて、思い切ってプレイしてよかったと思いました。本作は様々な紹介サイトで高い評価を受けています。もちろん演出面、グラフィ ック面によるところも大きいと思いますが、それだけでこの高評価は出ない、格闘ゲームとして楽しく遊べるからこその高評価と考えます。さらに本作には、キャラトレードという形で、他の格ツク作品のキャラクターが参戦しています(絵も使い回しではなく描き下ろしとなっています)。他の方の作ったキャラクターを扱うという大変難しいことを見事にやってのけたところも、とてもすごいことだと感じています。

キャラ数もズバ抜けて多く、斬新なボーナスステージや各キャラごとのストーリーも用意されていて、全般を通して完成度の高い「アイ舞ミー」ぜひ一度プレイしてみてはいかがでしょうか。嫌いだから、合わないからプレイしない、その考えを否定するつもりはありません。それも当然の権利だし、選択であると思います。自分にもそういうことはあります。ですがいつもいつも「食べず嫌い」をしていると、本当は面白かったゲームを見逃してしまうことになるかもしれないと思うのです。
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